『Flammen og Citronen』(誰がため)

先日フリーペーパーにのっていた試写会の招待に応募したところ、なんと抽選で当たりました!
自分で応募したもので当たったのは初めてなのですっごく嬉しかったです。



が、しかし。
今日の試写会の会場はあまり映画向きでない気がしました。
スクリーンはあまり大きくないし、席もあまり坂になってなくって前の人が気になって仕方なかったです。派手に動かないでください!

あと隣の人がお菓子の袋をきゅーきゅーならしててうるさかったり、エンドクレジットでたつならまだしも、映像が終わったからってまだ物語が終わってないところで立ち始める人がたくさんいたり…
試写会ってこんな感じなのでしょうか。
私は普通に映画館で見る方が好きみたいです。




『Flammen og Citronen』(誰がため)


監督/脚本:オーレ・クリスチャン・マセン
キャスト:トゥーレ・リントハート、マッツ・ミケルセンクリスチャン・ベルケル、ハンス・ツィッシュラー



1944年、ナチス・ドイツ占領下のデンマーク
レジスタンスであるフラメンとシトロンの任務は、ヴィンターが指名したターゲットを暗殺すること。
彼らは祖国のために任務を遂行していくが、ある人物を訪れたときにふと疑問がよぎり…



実話に基づく話らしいです。
彼らは自分たちのしていることを正しいと信じてこれまで暗殺の命令に従っていました。
自分のため、家族のため、そして何より祖国のために。
しかし一旦疑問がよぎると、今まで信じていたものが信じられなくなり、何を信じていいのか分からなくなっていきます。
そうしていくうちに少しずつ追い詰められていく彼らは、何を思ったのでしょう。
この映画は彼らの苦悩や葛藤を良く描いていたと思いました。




フラメンとシトロンは相棒同士であり、任務を遂行するときはいつも2人で行動します。
この映画で私が一番注目したのはこの二人の関係です。
彼らはそんなに多くの言葉を交わすわけではないし考え方も全然違いますが、お互いを信頼し合っています。
そんな二人の友情がとても羨ましく思えました。
国内の状況も芳しくなく、仲間内で密告者がいるかもしれない状態でも、彼らは相棒を疑うことはありません。
そういう彼らはかっこよくて、魅力的でした。





あ、ちなみにそもそもこの映画を見に行ったのは、主演がトゥーレ・リントハートだったからです。
『天使と悪魔』の記事にも書きましたが、シャルトランを演じる彼を見てから彼のことが大好きです!
(ちなみに『天使と悪魔』の記事はこちら↓
http://d.hatena.ne.jp/olivetti9/20091031
前回ママに貶されたトゥーレ・リントハートだけど、今回の映画ではかっこいいと言ってました。)
あの金髪碧眼でちょっと悪っぽいルックスがかっこよくって一目惚れしました。




顔が小さくてスーツの似合う男の人は素敵ですね!
ロングコートをひらひらさせて歩く姿もかっこいいです。


今回の映画で彼は23歳の若者を演じました。
(実年齢は34歳なのに!
でも童顔なので全く違和感がありませんでした。




そういえば相棒役のマッツ・ミケルセンはどうも人気があるみたいですね。
私は初めて見ましたが、良い演技をしていたと思います。
(映画ではもっさりしてたけど、普通の写真を見たらかっこよかった!





あ、そうそう!またクリスチャン・ベルケル見つけちゃった!
ここ最近私の見る映画に彼は本当に良くでてきます。
(結構好きだから良いんですけどね?

どうでもいいけど美人設定のヒロイン、もうちょっとどうにかならなかったんでしょうか…




ちょっとカットのつなぎが気になる部分もありますが、私はこの映画楽しめたので、オススメします。
特にシリアス系が好きな方に!
















※ここからはネタバレなので見てない方は注意!
(あ、でもこの段階だとほとんど見てない人が多いからこの先の文章に需要はあるんだろうか。。。






フラメンとシトロンについてもう少しだけ。

彼らが実は何の罪もない人間を殺してきたのでは?という疑問をフラメンが口にした際、シトロンはそれを否定します。
彼は自分が無実の人間を殺していたとは思いたくなかったんだと思います。

結局ヴィンターが罠を仕組んで、全ての罪を彼らが被るはめになってしまいます。
絶望の中、二人はホフマンを暗殺しようとしますが失敗してしまいます。
挙句に捕まってしまい、収容所送りになりそうになりますが、シトロンが自分の身を顧みずにフラメンを逃がし、シトロンもなんとか助かることができます。


しかし最後には二人とも多勢のナチに隠れ家を包囲されてしまいます。

シトロンは持ちうる武器全てを使って抵抗できるだけ抵抗します。
でも一人に対して相手は数十人、結局は銃殺されてしまいました。

それに対し、フラメンは銃を全てテーブルに置き、服毒自殺を選びます。

こうやって見ていても、彼らの性格の違いが表れていると思いました。


ずっと一緒にいた相棒であり親友同士である彼らが、最後には別々の場所で死ぬことになり、悲しかったです。
しかしその後トラックに積まれるときに、彼らは再会することになります。
同じ墓に入れられたときは、胸が痛むのと同時にどこか安心しました。
せめて死んでも一緒にいられて良かったと思いました。
(その後別々に埋葬された際も、隣同士のお墓だったそうです。



ヒロインのケティは酷い女だったと思います。
結局は彼女がフラメンを売って、懸賞金を得ます。
フラメンはまだ23歳だったのに…
しかも彼はケティに残した手紙に、彼女のことを全く疑っていない、と書き残します。
彼の純粋な愛に悲しくなりました。